と言う訳で、知らないうちに随分時間が経ってしまいました。まぁ、色々忙しかったもんでつい。

今回の書き込みは随分ヘンなタイトルですが、その通りです(笑)。つまりある女子大生の卒論をうっかり(?)読んでしまった、と言う。



だって、ネットで偶然見つけてしまったので、思わずダウンロードしたのですが、ヘンな意味はないですよ。ひょっとして執筆者の住所とかメールアドレスが出ていないかとか。いえいえ、実は貿易に関する卒論だったんですよ。メキシコからフランスにハンモックを輸出するプロジェクトに就いて、ケーススタディしているんですね。

それを読んでちょっと思った事を書こうと考えた次第です。執筆した女子大生の名前とか大学の名前とか出すと個人攻撃になるので、(本当は小生のコメントを入れた同論文をここにアップしようかと一時考えたのですが)それはやめにし、まぁ、全般的なコメントだけ述べようかと思います。

まず、矢張り全体的に感じるんですが、「机上の理論だなぁ」と言う事。大学生で、当然お仕事として輸出を担当した事もないのでしょうが、それにしてももっと突っ込んで調べて欲しいなぁ、と言う感じはしましたね。

例えば、メキシコのハンモックメーカーを探し出してリストにしてあるんですけれど、実際そのようなメーカーでどのような形でハンモックと言うモノが作られているか、とか製作にどのくらい時間が掛かるのか、とか一切出て来ないんですよ。

「そんなんで、フランスの buyer に対して『買って下さい』と言う説得が出来るの?」とか言いたくなります。

「ハンモックのフランスへの輸出」がテーマの筈なのですが、いつの間にか「ハンモックのフランスへの輸出に関するロジスティックス」がテーマにすり替わってしまっているようです。

輸出と言えば、物を外国に売ること、売ったら持っていくこと・・・。と考えると、矢張り如何にマーケティングを行うか、とか、フランスの顧客との契約書はどうアレンジすべきか、とか考えなくてはならないと思うんですよね。その辺が見えて来ない・・・。

割と細かく書かれているロジスティクスの部分にしても、(学術的な体裁を整える為もあるんだと思いますが)「だれそれによれば、通関士と言うものはこれこれである」と言うような定義は出て来ますが、じゃぁ、どうやって通関市(通関業者)を見つけるのか、とか、怪しい通関業者を排除するにはどうすれば良いか、などなど実務上必要なアドバイスが見当たりません。

これ、タイトルの一部が「Guide to Export」と言う事なんですけれどね・・・。

更に言えば、メーカーの納期をどうやって管理するかとか、品質クレームがあったときにはどう対応する火などなど言いたい事は山ほどあります(笑)。

でも、本当の事を言ってしまうと、この程度の卒論で卒業させてしまう先生は何読んでんのかな?とか思いますし、更に言えば、この程度の卒論で卒業させる大学って何?とか聞きたくなってしまいます。

少なくともこの卒論のアドバイザー(日本でなんと言うのだ?)となった教授は恐らく輸出とは何たるものか、とか知っているのだろうと思いますし、きっと輸出実務の経験もある人なんだろうとは思うのですけれどね(あー、でも、教授の中には、経済省などの役人だった人で、企業の中で苦労して輸出したと言う経験がない人もいるかも知らんですねー)。

まぁ、大卒なんてそんなもんなのかも知れないですね・・・・。小生がこの執筆した女子大生の担当教授であったなら、びしびし「これも考慮しろー。あれもチェックしろー」とか厳しく指導したのではないかと思いますがね。その方が本人の為だし、就職したらずっと有利になるだろうと思いますから。

ま、グチにならない内に取り敢えずおしまいにしますか。(既に可なりグチになっている?)